――大阪・関西万博UAEパビリオンのレガシーを教育の現場へ――
2026年5月21日 慶應義塾大学(日吉キャンパス)
2026年5月21日、駐日アラブ首長国連邦(UAE)特命全権大使兼大阪・関西万博UAEパビリオン・コミッショナー・ジェネラルのシハブ・アルファヒム閣下が、慶應義塾大学日吉キャンパスで特別講演を行いました。本講演は、慶應義塾大学シェイハ・ファーティマ・アラビック・ラーニングセンター(ALC)の設立一周年を記念するとともに、2025年大阪・関西万博UAEパビリオンのレガシー・プログラムの一環として開催されたものです。
当日は、慶應義塾の奥田暁代常任理事による開会挨拶に続き、大使による講演と、日本人・エミラティ双方のユース・アンバサダーを交えたトークセッションが行われました。

本セッションには、アラブ世界に関心を持つ慶應義塾大学の学生が参加しました。テーマは「世界万博」という国際的な枠組みを切り口に、万博が現代社会で果たす役割――国際対話、文化交流、国際協力――を、UAE万博事務局の実践を通して学ぶことでした。
セッションでは、大阪・関西万博UAEパビリオンの旗艦プログラムである「ユース・アンバサダー・プログラム」が紹介されました。46名(エミラティ24名、日本人20名、その他2名)で構成されたユース・アンバサダーは、リーダーシップ、文化外交、国際的なコミュニケーション力を実践的に身につけながら、万博を通じてUAEの価値観やストーリーを世界へ発信しました。万博期間中、UAEパビリオンには延べ500万人を超える来場者が訪れ、国際的な注目を集めました。
開会にあたり、奥田暁代常任理事は次のように述べました。
「大阪・関西万博は、世界が一堂に会し、対話と協力を通じて未来を共に描く場でありました。本日のセッションは、その万博が残したレガシーを教育の現場へとつなぐ、大変意義深い取り組みです。慶應義塾大学では、シェイハ・ファーティマ・アラビック・ラーニングセンターを設立し、アラビア語教育を通じて日本とアラブ首長国連邦との学術・文化交流を推進してまいりました。本日のような場は、まさにそのセンターが目指す、対話と相互理解のための意義ある機会そのものです。」

アルファヒム大使は、UAEパビリオン「大地から天空へ(Earth to Ether)」のテーマとビジョン、そしてユース・アンバサダーの役割について語り、次のように述べました。


セッション後半では、UAEのメズナ・アルアンサーリ氏と日本の尾上一氏によるユース・アンバサダー対談が行われました。万博期間中にパビリオンで来場者と向き合い、文化の違いを越えて対話を重ねた経験や、そこから得た学びが率直に語られ、参加した学生からも多くの質問が寄せられました。異文化を理解すること、そして国際的な舞台で自分の言葉で伝えることの大切さが、若者自身の言葉を通して伝わる時間となりました。

慶應義塾大学シェイハ・ファーティマ・アラビック・ラーニングセンター(ALC)は、2025年5月にUAE大学との学術パートナーシップのもと設立されました。アラビア語教育を軸に、日本とアラブ世界――とりわけUAE――との学術・文化交流を進め、次世代のグローバル人材の育成に貢献することを目的としています。今回のセッションは、ALC設立一周年の節目を記念するとともに、センターが掲げる「対話と相互理解」の精神を体現する機会となりました。

本セッションを通じて、慶應義塾大学の学生たちは、国際的な場における若者の役割や文化外交の実践、そしてグローバルな視野を持って行動することの意義を、実体験に基づく言葉から学びました。ALCは今後も、日本とUAEを結ぶ架け橋として、こうした対話の場を継続的に広げていく予定です。