アラビア語パフォーマンスコンテスト2025を開催しました

アラビア語パフォーマンスコンテスト2025を開催

― アラビア語でつながる、ことばと文化のステージ ―
2025年12月13日、慶應義塾大学日吉キャンパス藤原洋記念ホールにおいて「アラビア語パフォーマンスコンテスト2025」が開催され、盛況のうちに終了しました。本コンテストは、慶應義塾大学外国語教育研究センター内に設置された「シェイハ・ファーティマ・アラビックラーニングセンター(ALC)」が主催したもので、アラビア語学習者によるスピーチ、朗読、詩の朗唱、寸劇、歌など、多彩なパフォーマンスが披露されました。


開会挨拶では、ALCの設置母体である外国語教育研究センターの山下一夫所長、および奥田暁代常任理事が登壇しました。山下所長からは、本学における多言語教育の意義とアラビア語が担う国際的な役割について挨拶がありました。続いて奥田常任理事からは、ALC設立の背景とその理念、これまでの活動の歩みが紹介されるとともに、本コンテストが日本とアラブ地域を結ぶ交流の「入口」として、今後さらに発展していくことへの期待が述べられました。


パフォーマンスの部では、学内外から集ったアラビア語学習者が、日々の学びの成果と創造性をアラビア語で表現しました。出場者は個人部門に13名、グループ部門に10チームが参加し、中には沖縄からオンラインで参加するチームも見られました。言語運用の正確さだけでなく、内容のオリジナリティやステージ上での表現力も重視され、会場は笑いあり、静かな感動ありの温かな雰囲気に包まれました。アラビア語に初めて触れる来場者からも、「ことばの響きと表情から内容が伝わってくる」との感想が寄せられるなど、ことばと文化の魅力を会場全体で共有するひとときとなりました。また、パフォーマンスの終了後には、ゲストの「ChalChal」による音楽紙芝居『アリババと40人の盗賊』 が上演され、物語の世界観が会場を魅了しました。


閉会式では、出場者全員に参加証のほか、慶應義塾オリジナルのトートバッグとUAE産デーツが記念品として贈呈され、特に優れたパフォーマンスを披露した個人・グループには表彰状と副賞が授与されました。緊張の中、自身のアラビア語で最後まで表現しきった経験は、参加者にとって大きな自信となり、今後の学習や将来の進路を考えるうえでも貴重な一歩となることでしょう。


ALCでは、今後もアラビア語教育の充実と、日本とアラブ世界との相互理解の促進を目指し、講演会やワークショップ、文化イベントなど、多角的な取り組みを展開していく予定です。本コンテストを契機として、アラビア語とアラブ世界への関心が学内外にさらに広がることを期待しています。



個人部門1位
個人部門1位:「アラブ世界」はなぜ特別なのか?

グループ部門1位
グループ部門1位:牛若丸と弁慶

ChalChalによる音楽紙芝居「アリババと40人の盗賊」
ChalChalによる音楽紙芝居「アリババと40人の盗賊」

記念撮影
記念撮影